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リトル・ヴォイス  感情表現とは

リトル・ヴォイス
先日、『めがね』(過去記事)という映画について書いたんだけど、まあ酷評したわけですが、どうしてこういう映画がヒットするのか、本当に不思議でしょうがない。どうしてなんだろう。『花より男子』(過去記事)とか、どうして観るの?だって、内容とかホントひどいですよ。どう考えても子どもむけに作ってある。そのくせ子どもには見せられない内容ですが。これがテレビの思考なんだろうか。全てを説明されないと、集中できないのだろうか。そういえば、どっかの偉い人が「大衆とは馬鹿である」って言ってたなあ。昔からそうだけど、それはマスメディアが発展してないし教育もいきとどいていないから仕方ないっちゃあ仕方ない。今は別だ。教育も、情報も、溢れている。それなのに馬鹿になっちゃあ、元も子もない。『めがね』はまさに、「みんなで馬鹿になろう」という映画だったので、本当に恐怖を感じた。ひょっとしたら、『呪怨』より怖かったかもしれない。

というわけで、今日は『リトル・ヴォイス(Little Voice)』という映画について。
1998年のイギリス映画で、監督・脚本はマーク・ハーマン。マーク・ハーマンといえば、『ブラス!(Brassed Off)』という、炭鉱の町を舞台にした非常に感動的な映画を撮っています。『ブラス!』でも『リトル・ヴォイス』でも、主演の一人にユアン・マクレガーを起用していて、同時期の『トレインスポッティング(Trainspotting)』ではヤク中になってわしの好きなケリー・マクドナルドとSEXしてるのに、こんなんに出て大丈夫か?って気になるんですが、無難にこなしています。さすが、役者って色々やるんですね。
リトル・ヴォイスの内容→cinematopics(ネタバレないと思う。めんどいから読んでない)

わしはこの映画観ると思うんですが、この母親(その友達も)は凄くかわいそうなんです。かわいそうって言ったら蔑んでいるように聞こえるかも知れないですが。いや、蔑んでいるのかも知れない。とにかく、この母親は本当にかわいそうだ。
この劇中内では、母親はいわゆる悪キャラで、主人公の娘であるLVを籠の中に閉じ込めておく「監視役」です。しかも自分は好き勝手やってて、LVには冷たく当たるという、どう考えても憎まれ役です。ところが、この映画の良いところは、その憎まれ役をきちんと描くところにあると思うんです。きちんと描くとはどういうことか。その人物の行動を映す、じゃありません。それは『めがね』でもやっています。しょうもない行動ばかり映してて(例えば氷がどうのこうのとか体操とか)、結局人物について何も描けていないケースはよくあります。じゃあ何か。ベタなんだけど、感情です。
感情というのは、表現するのが一番難しいものです。よく、感情表現がうまい役者、とかいいますが、じつはだいたいの役者さんは感情を表現できます。大袈裟だったり、さりげなかったり。その辺はもう個性だし、場面によって使い分けることが出来るかが大切です。もちろん下手な人もいますが・・・。
この映画での感情表現というのは、そういった表情ではなく、衣装や行動、いわゆる総合的感情表現です。こうやって書くとめんどくさく見えるが、要するに「登場人物の感情をどれだけ見た目で説明できるか」ということです。それが顕著なのが、母親です。化粧や衣装、歩き方や行動や姿勢までもが徹底されていて、本当にうまく描けている。たんにこの母親が派手な衣装を着て、派手な化粧をして、マイケル・ケインや男をひっかけようとしているのではなく、その内にあるもの、実は寂しくてしょうがないとか、生活のためという思いや、この男にフラれたらもうどうしようもなくなると言った哀愁まで伝わってくるんです。そうなった場合(話の展開上そうなる事を予測した上で)なんの楽しみもない生活が待っているんじゃないか。そういうことを考えて、すごくかわいそうになるんです。

そしてもう一つ、わしは映画史に残る名シーンだと思ってるんだが、マイケル・ケインがべろべろになって毒づきながら歌う場面は最高です。様々な人物とのカットバック。そしてマイケル・ケインのべろべろ具合。そこの観客の唖然とした表情。酷いものを見てしまったという客の顔や、心配そうな演奏者のカット。全てが不安定になって、その不安定さをマイケル・ケインが自信たっぷりに歌に乗せて表現する。最高のシーンですよ。実は大舞台に立ちたかったのは、LVでも母親でもなく、マイケル・ケインだったんです。そして、リトル・ヴォイスというのも実はマイケル・ケインのことでもあって、いわゆる世を渡っている人々のことなんです。彼らは叫びたいけど、それを抑制して生きているという事ですね。まあ、そういう見方もあるということです。

それにしても、LVかわいいですよね。でも、30過ぎてるらしい。うん、まあ、年上好きだし、全然ありです。この後ユアン・マクレガーが『トレインスポッティング』みたくヤッちゃうのかな。


リトル・ヴォイス  amazonです。


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theme : 心に残る映画
genre : 映画

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わあ!あ、ありがとうごぜえます。
テキトーなこと書かないよう、頑張ります。
頑張るだけで、書くかも知れません。
その時は、バシッと指摘してください。

ぼくも拝見してますよ。

こんばんはー蒸し蒸しです

なるー
解りやすいご説明、ありがとうございます!
そういうことなんですねー
納得できましたー♪
いつも観方を教えて頂くつもりで拝読してます。(尊敬してます!)
今後ともよろしくお願いします^^

北海道はちょっと暑いっす

どうもです!
ユアンのキャラはこの映画の中では唯一記号だったと思います。
でも記号だから悪いというわけじゃなく、物語上必要な記号だったと思います。
ユアンはLVの落ち着く場所です。観客の救いです。シナリオ上、もし彼がいなくても問題はないが、内容的に暗い映画になってしまい、バランスが偏ってしまいます。そんな映画、一部の人にしか評価されません。
それを解消するために登場させたんじゃないかなあ。
逆にユアンの人物を掘り下げてしまうと、映画が説明的になってしまい、チープになってしまうと思うんです。ご都合主義的な感じで。
  ・・・たぶん。

こんにちはー暑いですねー

なるほどー 
言われてみると、映画を表面的にしか観ない私にも、この母親に関しては特にこの人がどんな人なのかがちゃんと見えていたように思いました。ホモルカさんがおっしゃるようにキャラが徹底して描かれていたということなんでしょうねー。
ユアンのキャラについてはどうですか?どうも解るような解らないような感じだったんですが・・・
しかしあの少女のように可愛らしかったLVがそんな歳だったとは驚きですねー
プロフィール

ホモルカ

Author:ホモルカ
札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

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