スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ザ・コーヴ  矢追純一呼んでこい

ザ・コーヴ
ついに話題の映画『ザ・コーヴ(The Cove)』を観てきました!劇場はシアターキノです。客は40人程度です。けっこう多いですね。てか、なんやかんやあったのにこうして上映してくれるキノに感謝です。素晴らしい映画館です。北海道に遊びに来たときは是非寄ってみて下さい。


あらすじ
本作は、こう言うと語弊がある人もいるかも知れませんが「ドキュメンタリー映画」です。どうして語弊があるかというのは後述するとして、まずは形式としてということでご理解ください。
では何を描いているかというと、ご存じの通りイルカ漁についてです。和歌山県太地町の入江で行われるイルカの追い込み漁を、隠しカメラなどを駆使して取材するという内容です。なお、太地町の許可は得ていません。


鑑賞後の一言
「こりゃ問題になるわな」です。太地町漁民や職員、水産庁などの面々を完全な悪役とし、それに加えスリリングな編集とごり押しなプロパガンダという作りに圧倒され、映画全体を鵜呑みにしてしまう恐れがあるからです。


形式
まず言っておかなければならない事があります。それはドキュメンタリーだから真実だということは絶対にないということです。どんなドキュメンタリーでもどこかに必ずと言っていいほど取材側の演出の手が加わります。それはもちろんカメラを構えているというだけで既に「日常のありのまま」じゃなくなるということも含めてですが、それ以外にも演出は加えていきます。
例えばある新入社員を追ったドキュメンタリーを撮るとしましょう。当然日々の生活を追っていくわけですが、それだけだと単調になってしまい、ドラマ性にかけます。そこで、取材側から色々な提案をしていくのです。「お母さんに電話してみたらどう?」とか「先輩と飲みに行ったみたら?」とかです。直接手を加えることもあります。実家に電話をかけるように促す事もあります。それを編集でつなぎ合わせて、あたかも自発的に電話をしたように見せるのです。
この映画にはこういった演出が含まれていて、それが過度であるということから、最初に書いたようにドキュメンタリーとして成立していないんじゃあないかという声があります。ですが、それは少し違っていて、そもそもドキュメンタリーとはそういうものなのです。もし取材側の演出を加えずに成立したとしたら、それはよっぽどオイシイ素材で天の時も何もかもが味方したまさしく奇跡だとしか考えられません(みんなそれを目指してはいるが)。

それともう一つ、この映画がプロパガンダであると批判する人がいます。それはまず違ってて、どの映画も多かれ少なかれイデオロギーを含みます。それは時代を象徴するものだったり、はたまたバリバリに社会的なものだったり、希望のようなものだったり批判の対象だったりです。イデオロギーを含むという事は多かれ少なかれどちらかに偏ってしまいます。偏った時点でプロパガンダなんです。偏らずにフラットにするには内容を削るしかありません。あ、だからフランス映画は内容がないんだ。
だからといって質の高いドキュメンタリーがバリバリのプロパガンダということもありませんし、その逆も然りです。お互い「=」というわけでもないのです。
・・・と、まあプロパガンダだから批判するというのはちょっと違うと思うわけです。


感想
以下はわしがドキュメンタリーを撮るさいの最低限のマナーと思っている事柄に基づいての感想です!
まず、この映画の主役であるリック・オバリーさんたちはどうしてイルカ漁に反対しているのかです。
劇中でも語られるように、1.イルカの知能が高いからなのか。 2.イルカ漁の行きつく先である食肉としての人体に与える悪影響からなのか。 はたまた、3.自らが体験した過去の出来事からなのか。そのへんの描き方でずいぶんと印象が変わってくると思うんです。

1.イルカの知能が高いから反対するならば、イルカの知能が高い証拠をわかりやすく見せるべき。無論、出演者のエピソードという形式で語るのではなく、きちんと生物学的な見地からです。この映画では思い出やイルカに詳しい人のお話としてしか語られなかったので、ただなんとなく頭良いらしいという漠然としたイメージからしか入れませんでした。それに、どうして知能が高い動物を殺したらいけないのか、疑問が残ったままでした。

2.人体に悪影響だからというのは、一応イルカ肉に水銀2000ppmが含まれていたと着地していますが、どうやってその数値を検出したのかや、どの程度のイルカ肉から調べたのかわからないため、疑心暗鬼なまま進行していきました。もう少し時間をかけてもいいので、丁寧に見せてほしかった。・・・が、ラストでこの数値には偏りがあるというテロップが出たので、そこは巧妙に隠すため流す程度だったんでしょう。

3.自らの体験というのは、もっとも個人的(当たり前だが)理由で、もっとも受け入れてもらうのに苦労する理由です。よほど同情される体験じゃない限り、感情移入してもらえません。しかし彼の語る体験は、さほど感動的でもなく、かなり独りよがりでした。なんせイルカが自分の腕の中で自殺したと思い込んでいるんですから。よっぽど多感な人じゃない限り、同調できません。

それと、クジラ肉を給食に出すという問題で、それを推進していると言われている町職員2人(町長だったと思う、記憶が…)にインタビューするシーンで、肝心のセリフが意図的にカットされていました。「私は学校給食に・・・」ぐらいで切れていたと思う。これは欲しいセリフ(私は給食にイルカ肉を出すことを考えています)を撮れなかったので、途中で切って、足りない部分はナレーションで付け加え、あたかも彼らがそう言ったようなニュアンスにするといった手法でした。まあ、巧妙なインチキなんですけどね。

とまあこんな風に書くとひどい内容なんじゃないかと思われるかもしれないが、ドキュメンタリーとしてのわしの考えです。プロパガンダとしては優れているんですけどね。他にもウィキペディアに色々掲載されているが、それが事実かどうかはわしには確認しようがないので、何も言えません。ですが、胡散臭さは矢追純一クラスです。


一方エンタテインメントとしては、とても優れていると思います。この映画を編集した人は凄いと思いました。見事なセンスです。こんな風にわしもできたらなあ、なんてうらやましく、ていうか悔しかったです(口にしたくもないぐらい)。カメラ設置するシーンなんか、立場とか全部すっ飛んでハラハラしながら観てましたよ。でも、これがUFOとかUMAだったらなあ。だからホント、矢追純一と組んでほしい。絶対ヒットするって!


ザ・コーヴ  公式です。

スポンサーサイト

theme : 映画の感想
genre : 映画

comment

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ホモルカ

Author:ホモルカ
札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村
最新記事
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。