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π  白と黒

パイ
今日は『π(Pi)』という映画をサクッと紹介したいと思います。監督は今注目を浴びまくっているダーレン・アロノフスキー(舌が回らん!)です。ダーレンさんと言えばこのブログでも紹介しましたが、『レクイエム・フォー・ドリーム』(過去記事)とか、最近のヒット作で言えば『レスラー』ですね。新作では『ブラック・スワン』というのも撮ったみたいですが、わしはまだ観ていないんですよ。てか日本でまだ上映してませんよね? 北海道はたま~に来るのが遅かったりするんで乗り遅れになることがあるんですよ。でも乗り遅れならまだいいです。出回ってこないことだってけっこうあるんですから。劇場未見でDVDスルーってケースが一番泣けますよ。そういう面では本州の人が羨ましいです、はい。
詳しくは→goo映画(DVD観た方いいですよ)


あらすじ  ネタバレないよ
男は洗面所で目覚める。鼻からは血を流している。それを水で洗い流し、薬をいくつか飲み込み、人目につかぬようにアパートの部屋を出た。彼は数学に関して天才的な頭脳を持つマックスという男(江頭に似てる)。社会性はほとんどないものの日々自室でコンピュータの前に座り、数学の研究をして生活している。だが時々の頭痛に悩まされていて、それを抑えるために薬をいくつも服用し、その後は意識がなくなってしまう。冒頭はそこから目覚めたのだろう。
彼にはある仮説があって、それは万物は全て数字に置き換えることが出来、よってそれら全ての事象には法則があると言うものだ。それを株式市場の数字によって証明しようと日々研究している。法則があるのなら、予測が出来るからだ。
ある時、行きつけのカフェでどう見ても怪しいユダヤ人に話しかけられ、その会話の中からヒントを得る。それをコンピュータに入力し、計算をさせると、216けたの数字を吐き出し、コンピュータは故障してしまった。彼は大学時代の教授レイの家に行きその事を相談する。、レイは囲碁や熱帯魚を楽しみながら、彼に忠告した。その研究を中断し休養をとるようにと。レイはかつてπについての研究をしていたが、ある時点で216桁の数字に辿り着き、その後精神を病んでしまい二度と研究が出来なくなってしまっていた。
それでもマックスは研究を進める。やがてユダヤ教団体や株式予想を目論む秘密結社(!?)にその身を追われることになる。彼は人目を避けるように生活をするが、常に誰かの視線を感じるようになり、不思議な物を見るようになる。駅で手から血を流す男。取り出した直後のような脳みそも見た。PCの上を動く蟻を指でつぶす。頭痛がいつもより強い。薬を多めに服用するが治まらない。幻覚は酷くなっていく。それでも研究を続けていくマックスは、心と身体が蝕まれていき・・・。


特徴
この映画には特徴があって、まずは白黒なんです。どうしてでしょう? 作品は1998年だから当然カラーの時代。なんでわざわざ? って思うでしょう。理由は簡単。雰囲気が出るからです。でも、白黒で雰囲気を出すのってすごく難しいんです。わしも授業でちょろっとやっただけで詳しくはわからないのですが、コントラストを出すのにエライ苦労しました。カラー撮影だったらグレースケール(あのテレビで深夜に流れてるやつの白黒版)に合わせて決めますが、白黒の場合はカラーチャートに通して色の映りを決めます。その時に、なんていうか微妙な照明でまるっきり色が変わっちゃうんですよ。だから同方向のカットを必ずまとめて撮影するんです。仮にそれで不足分のカットが出て追加撮影となった時には、まったく同じ構図で撮るのに加えて、照明の当たりまで全く同じにしなくてはなりません。ライティングがほんの少しでも変わると、連続した同じカットなのにガラッと印象が変わります。そうすると観客は照明の存在を意識してしまいます。それはプロの照明屋さんにとって失敗ということです(照明は意識させないようにしているから)。しかもプライド高いんだよね~照明さんって…。まあ皆高いか。

ちょっと話がそれちゃった。要するにこの映画、かなり苦労してるんだろうなあってことです。上手くライティングも出来てる。同一シーンでのカットに違和感ないし、コントラストも良い。特に人物の影がうまく表現できている。それから明暗が意図的にかなりはっきりしている。白黒と言っても良いかな。それは例えば囲碁の場面での碁石の白と黒。珈琲の黒とクリープの白。ユダヤ人の黒い服。レイの熱帯魚も白でイカロスは黒です。キーボードも黒と白でした。組織の女も黒人で、はじめは服も白でした。細かい事言えば喫茶店の店員も黒人で白い服でした。これだけあれば意図的であると言って間違いないです。何かを暗示しているのでしょうか? 二進数にかけてるとか?

それから音楽はテクノ。個人的にはなんとも良い雰囲気を出していると思う。そういえば昔、わしはエレクトーンを習っていたんだけど、その先生が「鍵盤弾ける人って数学得意なんだよ」と言っていました。脳の使う部位が一緒なんでしょうか?? まあわしはどっちかっつーと図形が得意でしたけど。先生にそう言われたからか、数学と音楽ってなんとなくシンクロしてるイメージがあります。

ちなみに今回もアジアは出てきます。囲碁やら太極拳やらが出てきます。チャイナタウンって言ってますし。ダーレンさんはアジア好きなんでしょうね。『レクイエム・フォー・ドリーム』ではもろ今敏さんの『パーフェクトブルー』をパクッてますからね。まあ今さらですが今敏さんが亡くなったのはホント映画界にとってメチャクチャ大きいですよ。あんな変なアニメ書く人いないですからね。常識から逸脱したっていうか、従来の一般の価値観とはを違う部分で見せてくると言うか。庵野秀明とか押井守はある程度パターン決まってるし(けなしてるわけじゃない)、あとはオーディエンスに応えるだけの作業で、クリエイティブという意味ではちょっと違う(けなしてないよ)。もちろん新しい作品を生みだすこと自体がクリエイティブだと言えばそうなのだが、個人的な考えだが本当のクリエイターはレールの上を逸れた中でクオリティの高いものを作る人のような気がする。今さんはそれが出来ていた稀有な存在だった。あ、宮崎駿もかな。でも彼はもう書けなくなってるし・・・。


主人公マックスの考え方は何となくわかります。レイは囲碁での勝負のパターンは無限に広がっている、と言いますが、マックスは違って、パターンは限りがあり予測が可能だ、と考えます。いくら天文学的な量のパターンがあろうと、それを記憶してしまえば打つ手を予測できるわけで、それに対応できるってわけです。でもわかっちゃたらもうつまんないよね。
とにかくこの映画、わしは小さい頃観てよくわからんがスゲーって思った映画です。もちろん大人になってからも何度か観てます。その度スゲーって思います、ハイ。お勧めです。

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genre : 映画

comment

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シートの快適さが改善されればもっと行くと思う

あの背もたれの角度がどうも苦手なんですよ・・。

で、凄い!!いかにも私が解りそうな例えをありがとうございます!
お陰でよくわかりました^^
これを踏まえてもう一度観てみます。
・・と思ったけどもう消しちゃってました。
またチャンスが巡ってきたらきっと!

行ってくれ~!

なんちゃって。
自宅でまったりDVD観るのも良いですよ。わかんないところ巻き戻して観たりね。僕もしょっちゅうやってます。集中できる環境が一番かなあ。でも劇場の迫力はたまらんですよ!たいして面白くない映画も劇場で観るとヒドイ面白く観えますからね。

さて『π』ですが、実は簡単な話なんです。ユダヤやら聖書やらπやらヘブライ語やらって言葉が出てくるから難しく感じるけど、要するこう考えてください。
ある内気な男が近所の女に惚れまして、好きで好きでたまらなくなる。でもフラれるのが嫌だから告れずにいる。それでも気になってしょうがないから彼女のことをコソコソとつけまわすようになる。そうしてるうちに色々な事がわかってきて、丸裸になって行く。でも、これ以上嗅ぎまわると、彼女に手を出してしまう。それは彼にとって怖い事。否定されたくないから。その前に彼女から手を引くために、去勢した。
こんな感じ。マックスが216桁の秘密を嗅ぎまわって、全て理解してしまった。だがその先にあるのは恐怖だけ。それならいっそ、数学を司る脳を破壊してしまおう、と。

本州なのに劇場行かないなんて勿体ないことしててごめん

こんにちはー。
実はこれ、以前ホモルカさんが記事の中で大好きだとおっしゃってたのを読んで気になったので、何ヶ月か前に一度観てみたんですよ。
数字の謎を追うミステリじゃないということに驚きました^^;
しかしこれ、私にはなんだか難しかったです。途中までは楽しんでいたんですが、結末をこちらで推測するような形だった(んじゃありませんでしたっけ?実は既にほとんど忘れかけてまして・・)ので、私の中では謎で終わった印象だったのかもしれません。明示されてないことまで読める力をつけなきゃなーと思い知らされました。(って、本当にそんなんじゃなかったんでしたら、意味の無いことを書いてすみません!)
プロフィール

ホモルカ

Author:ホモルカ
札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

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