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トゥルー・グリット  復讐するは我にあり

もの凄いネタバレです。
まああんま気にしなくていいと思うんだけど一応。










トゥルー・グリット
先日『トゥルー・グリット(True Grit)』を観てきました。場所は苫小牧のディノスシネマで、ちょうど都合があったので平日の朝に行きました。にしてもお客が他に一人しかいない・・・。なんつーこった。コーエン兄弟の作品だってのに・・・。まあ平日の朝に行くってのがちょっとずれてるのか、ということにしておいて、この作品は1969年の映画『勇気ある追跡(True Grit)』と原作が同じです。ウィキペディアにはリメイクと書いてありますが、厳密に言うとそれは間違いです。コーエン兄弟がベースにしたのは映画の方じゃあなく、チャールズ・ポーティス著の原作の方です。『ぼくのエリ 200歳の少女』(過去記事)と『モールス』の関係と同じです。でもって主演は父を殺された少女マティにヘイリー・スタインフェルド、飲んだくれの保安官にジェフ・ブリッジス、犯人を追いかけるレンジャーにマット・デイモンです。しかも悪役にジョージ・W・ブッシュことジョシュ・ブローリン(映画『ブッシュ』にて)、ロバート・ケネディことバリー・ペッパー(ドラマ『ケネディ家の人びと』にて)という大物政治家というなんとも絶妙な配役をしてきています。これは観て損はありません。
詳しくは→goo映画(ネタバレなし)


わし的ストーリー
父親をチェイニーという男に殺された14歳の少女が復讐を果たすため、仲間を雇って追跡をする話。
さらに詳しく書くと、舞台は19世紀後半の西部開拓時代のアーカンソー州フォートスミス、そこで父親の死体を引き取りに少女がやってくる。冒頭に父親が撃たれるシーンが『勇気ある追跡』にはあるが、今作ではそれがなく、「悪しき者は追われなくとも逃げる」というテロップが入る。つまり父親を撃った奴が追われるということだ。
そんで裁判のシーン。片目でダミ声のコグバーン保安官が、たくさんの罪人を不意打ちして殺してると責められてる。人数も覚えてない程殺してる。それぐらい無茶苦茶な奴だという。彼こそまさに「トゥルー・グリット(100%勇気)」の持ち主だ、と少女はその男を金で雇う。そしてかっちょ良いライフル(カービン銃)を持ったレンジャーのラビーフも加わり、父を殺した男チェイニー追跡の準備をする。だがチェイニーは単独ではないという。大物ネッドとグルなはずだ。
 いざ、三人で行こうとするが、少女は足手まといになるからと二人に置いていかれる。これから向かう先はインディアン居住区、法もクソもベッドも水も食い物もないという。それでもマティは行く。決心は固い(「トゥルー・グリット」の持ち主という描写)。そんな頑固なマティにラビーフは腹を立てお尻ペンペンする。コグバーンはそんなラビーフに腹を立て、両者は対立し結局ラビーフは単独で追跡することになる。
 二人で森の中を進むわけだが、コグバーンはひたすら自分の身の上話をしている。「俺ぁ昔は南部でゲリラやっててよぉ、無茶しまくりだったぜぇ」 とか 「俺ぁには有力な知り合いがいてなぁ、そいつから慕われてよぉ」 みたいな話を延々としている。そんな悪い事ばっかしてるから片目を失うんだ。因果応報ってやつだ。まあ、酔っ払いの自慢話だと左へ受け流してるが・・・。途中で死体が木の上に吊るされていた。やれやれ、『奴らを高く吊るせ!』じゃあないんだから(ら、じゃあないが)。チェイニーかもしれないからと木に登って確認したが違った。その死体を地上に落とす。通り過ぎのクマの皮を被ったモグリの歯医者さんが遺体を欲しいと言うので、犯人の情報と交換をした。なんだろう、ホントに無法地帯にやってきたってその時に強く感じた。
 この先は困難の連続になる。一軒家でネッド一味を待ち伏せしたときは、コグバーンがラビーフを誤射したりもした。それでも悪者をとっちめていくコグバーン、やはりこの男は優秀なのかもしれない。ラビーフはかっちょ良い銃を持ってはいるが、どうも小心者な感じ。それでも同じ敵を持つ者同士、三人で行動することになったんだけど、また喧嘩してすぐに別れた。コグバーンのひどい酒癖に小言を言うラビーフと、ラビーフが隠そうとしてる臆病な面を引っ張り出そうとするコグバーン。これじゃあいつまでたってもうまくいかないわな。
 ある朝、マティは酔っぱらったコグバーンを置いて川に水を汲みに行くとそこに偶然チェイニーがいた。もちろん撃ったが、仕留め損ねていると逆に捕まってしまいそのままネッド一味のところまで連れ去られてしまった。銃声を聞いたコグバーンが大声でネッドと交渉する。ネッド一味はコグバーンを多勢で襲う気だ。チェイニーを見張りに残し、他の仲間でコグバーンと対決に向かった。広い荒野、相手4人にコグバーン1人が対峙してるのが見下ろせる。その時、ラビーフがチェイニーを倒した。そしてかっちょ良いライフルを構え、コグバーンが対峙してる荒野に銃口を向け、「一時溶接」の態勢をとった(『極大射程』より)。距離にして300メートル。狙いを定めていると、コグバーンが突っ込んでいった。次々と敵を撃ち殺していくが、ネッドを仕留めきれず、逆に馬の下敷きになってしまった。ネッドがじっくりと馬から下りてコグバーンの前に立つと、瞬間ラビーフのカービン銃が火を噴いた。崩れ落ちるネッドを見て、コグバーンは生き延びたことを確信した。臆病を隠していたラビーフが、ここ一番で見せ場をつくった、カッコイイ! 次の瞬間、ラビーフの頭に鈍い音を立てて石がめり込んだ。チェイニーが生きていたのだ。とっさにラビーフの銃で父の敵を撃った。奴が吹っ飛ぶのを確認する前に、自分が反動で後方に吹っ飛んだ。もっと最悪な事に、その先は蛇の穴という洞窟だった。
 マティは敵を討った瞬間に穴に真っ逆さまに落っこちた。しかもそこには白骨化した死体と、毒蛇ちゃんがいる。ラビーフを呼んでも返事がない。死んだのかも知れない。毒蛇に腕を噛まれた。こりゃアカンもうだめかと思ってるとコグバーンが来た。薄れていく意識の中、彼のたくましい腕に支えられ引き上げられる。「馬は一頭しかいない、俺は置いていけ」 とラビーフ。生きていたようだ。そして長い長い道のりをコグバーンに支えられ馬で駆ける。昼も夜も、休むことなく。馬が疲れ果てても。
 四半世紀後、マティはオバサンになってた。オールドミスというやつか。片腕を失うことにはなったがコグバーンの必死の介抱で助かったのだ。ワイルド・ウェスト・ショーと共にコグバーンが来ると聞いて会いに行ったが、彼はつい先日死んだという。その亡骸を自分の用意した墓に入れる。そして祈りをささげた。


個人的感想
途中からマティ目線で書いてしまったがまあいいか。なんか上手く文章まとめらんなくって、そうなっちまいました。
で、まずこの映画は非常に好きです。今年一番です。わしは『勇気ある追跡』も観てますが毛色が全然違います。前作はジョン・ウェイン主演映画のいわゆる「ヨッ、待ってました」という歌舞伎的な作品で、マティが主役級で出てきますが物語はあくまでもコグバーン中心で展開していきます。なので、従来通りのゴツっとした西部劇になってます。
一方この『トゥルー・グリット』ではマティが中心なので、終わってみると女性特有のしっとりした印象を受けました。で、そのしっとりがどうしてなのかを汚いメモを見ながら考えていると、どうもこれはラブストーリーが中心になっているんですよ。
 それがどんなところに出てくるかというと、片腕を失うということ。それは言うまでもなく、片目を失ったコグバーンと同じ境遇になったということ。劇中でコグバーンがペラペラ話していた事と同じように、自分もこの追跡劇で相当な人を殺してしまったというその代償。要するに『復讐するは我にあり』っていうこと。『復讐するは我にあり』っていうのは緒方拳さんの映画ですが、新約聖書の中の言葉で要するにどういうことかというと
「あんた復讐なんてするんじゃあないよ、それはあたい(神様)がやることなんだからね」
ということ。つまりキリストの教えに従ってた彼女が(劇中台詞でも散々言ってた)、その教えを破ってしまい罰を受けた。そして、同じ罰を受けた者同士が同じ道を進んでいくという話。それが少女の視点で描かれる。だからしっとりしているのだ。
 そして決定的な場面。ラストです。彼女は結婚せずに、コグバーンを待ち続けていたという描写。そして墓を自らの近くにたて、祈る描写。どこか寂しくも見えるけど、二人はずっと近くにいるというシーンです。前作よりも決定的にラブストーリー路線な脚本です。これはもう感動しましたよ。ポロポロ泣くとかそういうんじゃあなく、ホント心にグッときました。
 まあ前作でも確かにラストで少女が健気に「一緒になろうねオヂサン」的な事言って終わるんですが、ガーッハッハで終わるんですね。やっぱ当時じゃ少女と爺さんが見つめ合ってチュ~とか愛を育むっていうのを描けなかったんでしょう。直接的じゃあないにせよ、『レオン』みたいなことやったら叩かれるでしょうし。ましてや保守的なジョン・ウェインですからね、そんなこと描くわけにもいかんわな。けしからん! ってなるよ。



まとめ
なんとなくですけど、この敵役ってわかりやすい悪じゃあないんですよね(荒野を逃げるジョシュ・ブローリンって応援したくなるし)。前作でもちょっと普通の西部劇の悪役と違う感じがしたんですが、今作ではさらに悪役っぽくなさが増してました。でも、「ちょっと後悔してるんだよ~」なんて言われたら逆にムカついて「ぶち殺したろか!」ってなりますよね。でもあれはそうじゃなく、悪役にも感情を持たせて人間として描くことによって、少女の罪を観客に伝えたかったんでしょう。ん~深いよコーエン兄弟。これぞまさに映画だ。ガーッハッハ。


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札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

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