スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

地雷を踏んだらサヨウナラ  偉人じゃない、一人の男

zirai
先日『地雷を踏んだらサヨウナラ』という映画を観ました。
まあ、以前から何度か観ているんですけど、この映画はわかりやすいですし、改めて色んな人に観てもらいたいなあと感じたので(ていうかブログで紹介してるのはどれもある意味お勧め)、今日はザックリ紹介も兼ねて書いていこうと思います。
詳細はこちら→goo映画(あらすじネタバレ)

この映画は、戦場を追ったフリーの報道カメラマン、一ノ瀬泰造の半生を描いた作品です。
半生を描いた、と言ってもドキュメンタリーではなく、あくまで人間性にスポットを当てた物語になっています。
記録にある事実ばかりで構築されたわけではなく、色々と映画用に脚色された作品ということです。
それも、人間性にスポットを当てて。
それって実はなかなか難しい事なんです。

こういった故人を扱う作品を物語にするという時に一番気を遣う事は、故人の家族への配慮です。
ドキュメンタリーなら意外に簡単で、人間性(醜い部分や不必要な部分)はカットしてしまえばいいんです。だからいわば苦悩や葛藤は断片的にしか見えてこず、英雄的に扱われるので、そんなに気を遣う事もありません。
しかし、物語になると話は別で、そこを描かないと作品として全然魅力的になりません。そのためには事実として残っている事を調査し作品に反映させたり、事実として記録になくても想像して脚色する事が必要です。
フィクションの要素が増すということです。
そうなると、家族の理解を得るのが難しくなるというのが一般的です。

しかし、この作品は思い切った脚色をし、見事に一人の人間としての一ノ瀬泰造を描いていました。
それは主に(ネタバレになるから内容はあまり触れたくないが)、現地の子供たちや友人との交流を通して描かれます。
その中でも、せっかく仲良くなったレファンという大切な女の子に
「タイゾウも戦争が好きなんでしょ?戦場があるからここにきてるんでしょ?!」
と言われるシーンは彼の人間性を表現するうえでは絶妙でした。

もしこれがドキュメンタリーだとしたら上記のようなやりとりは描かないわけです。ましてやこういった戦争モノですから、彼のような人間は英雄扱い、偉人扱いになります。
戦争の恐ろしさ、残酷さ、醜さを伝えようとした一人のカメラマンとしてです。
自然と、反戦の立場をとった人として形成されていくわけです。
しかしそれは薄っぺらな人間性です。反戦と言うと聞こえがいいですしね。

でもこの作品は物語なので、一ノ瀬泰造を一人の人間として描いていきます。
その場合、家族の気持ちもあるし、反戦の思想を持った人間として描く、というのが一番楽な道です。
つまり、上記のやりとりの後に、一ノ瀬のセリフで
「そんなんじゃない!」
と入れればOKです。それかもしくは、レファンちゃんに上記のセリフを言わせないかです。

ところがこの映画、それをしていません。否定をしないんです。
じゃあその後はというと、一ノ瀬の真剣な顔、です。もちろんモノローグによるセリフもないので何を考えているかわかりません。あ~あレファンちゃんを泣かせちゃったな~、かも知れないし、あのクソアマ!かも知れません。
しかし、否定をしないことで一ノ瀬という人間、カメラマンとしての人間性をとてもリアルに上手に表現しています。
人間として描くことによって、葛藤を表現したり、生と死に重みを加えたりすることができるので、物語として功を奏しているわけです。
非常に印象的なシーンでした(家族がよくOKした)。

そして人間としての一ノ瀬を描くにあたって、彼を演じた浅野忠信も非常に貢献しています。

と、まあこんな感じで非常に観やすい映画となっていますので、お勧めします。


地雷を踏んだらサヨウナラ  amazonです。
スポンサーサイト

theme : オススメの映画
genre : 映画

comment

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ホモルカ

Author:ホモルカ
札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村
最新記事
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。