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獣の奏者エリン  ヒーローか、傍観者か

エリン10歳
先日、NHK教育で放送してたアニメ『獣の奏者エリン』が終わった。再放送だけどね。(ウィキはここ
んで、録画しておいて、春休み中に一気に全部観た。50話もあるからかなりの量だったわい。
でも、滅茶苦茶よく出来ていてビックリ!早く次が観たくて寝る間も惜しんだよ(まあ寝たけど)。まったく外出せずに引きこもって観ましたよ。
なんたって脚本が素晴らしい。セリフも良いし、ト書きも上手い。それに、主要人物にそれぞれ過去のトラウマがあるんだけど、その記憶を重ねるシーンの上手さも際立った。
ホント、映画みたいだった(右のエリン、かわいいでしょ)。

話はナウシカとハリーポッターとロード・オブ・ザ・リングを足して3で割ったような感じ。
主人公はエリン。「霧の民」の血を持つ、いわゆるマイノリティ。彼女が野生の「王獣」を見て以来、人間のために飼われている国家の象徴にして最強の生物である「王獣」を野生にかえしたいと奮闘する。しかし、エリンが唯一「王獣」とコミュニケーションがとれる存在として、彼女を兵器として政治に利用しようとする者たちが現れ、エリンは国家間の抗争に巻き込まれていく。
それをエリンの視点で描いたという内容だ。

簡単に書いたけどもっともっと丁寧だし、エリン視点によるエリンの悩みや葛藤がこれでもかってぐらい描かれる(このわしが一日中エリンの事考えたぐらい)。

エリンがとる様々な選択。行動。それも全てエリンの視点で描かれるから、物凄く感情移入してしまうし、それが正しいと思えてしまう。もちろんエリンの成長を描いているわけだし、エリンは未熟で、完璧な判断を下す人間でないわけだから問題ないのだが、視聴者が陥りやすい過ちだ。
視点を変えると、エリンの行動は身勝手で自分の都合で起こした行動によって大量の人を死なせ、多くの混乱を生んだ。大変な犯罪者である。

エリンの視点だと、まず彼女はかわいいし、純粋だし、不遇の生い立ちでもそれにめげずに意思をしっかり持って行動している。動物を愛し、目の前の困った人を必ず助けるような心優しい女の子だ。
そんな彼女が悩むのは、「王獣」を兵器として使い、国の尊厳を高め安泰に導くか。それを断り、傍観者としての立場をとるか。物語では「王獣」を操れば必ずカタストロフィが起こるという言い伝えがある。

王獣。ネバーエンディング・ストーリーのファルコンじゃないよ
そして国王の前に大量の軍隊が迫った時、彼女は葛藤する。この「王獣」を兵器として操れば自分がモットーとしてきた野生化からは遠ざかるし、何より相手の軍隊を皆殺しにすることになる。しかし傍観すれば…。すると国王が、「戦場にいる夫を助けてほしい」と懇願する。すでに夫は一人だった。このままでは軍に殺される。それを見過ごすのか、エリンは葛藤する。
「傍観者でいいのか? 言い伝えばかり守って、自ら行動しないのはいけない事なのでは?」
そう決めて彼女は「王獣」に乗って救出に向かう。相手の軍は「闘蛇(とうだ)」に乗っている。「闘蛇」は「王獣」の声を聞くと硬直し、食われてしまうのだ。そうしてエリンは軍隊を1つ壊滅させてしまった。

これがエリン視点。もっともらしいでしょ。「傍観者でいいのか?」・・・これはきっと、この作品のテーマだと思う。選択の善悪じゃあなくね。
最近では『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』とか『リダクテッド』とか、傍観者ってどうよ? って問いかける作品はけっこうある。
具体的にどういうことか。「目の前に困ってる人がいます。あなたは助けますか?」ということ。
だけど、これほどシチュエーションが大事なテーマってないかも。
「目の前に恐い大人に刺されそうな子供がいます。あなたは恐い大人を殺して子供を助けますか?」とか「お金を恵んでほしいっていう乞食がいました。あなたはその乞食だけにお金をあげますか?」とか「あなたには帰りを待ってる家族がいます。あなたの命と引き換えに見知らぬオッサンの命を救えると言われました。どうしますか?」とか、パターンはいっぱいある。

わしは傍観者でいいのか? という問いには、「良いんじゃないかなあ」と思う。傍観者と言うと聞こえが悪いかな。命と引き換えに人を助ける勇気も必要だが、大切な人のために自分の命を守る勇気も必要だ。
大衆はヒーローを作りたがる。スーパーマンであったり、バットマンであったり、ウルトラマンであったり。ハドソン川の奇跡もそうだね。でも、そこにあこがれる必要はないと思う。町でこっそり喫茶店やってますとか、古い本屋ですとか、さえないサラリーマンですとかでも良いんじゃない? そういう日常だってかまわないでしょ。

だから、胸張って「傍観者でいいのか?」って言うのは好きじゃない。そうじゃなく「傍観者ってどうかな?傍観しないとどうかな?」という問いかけなら解せる。
エリンでは描かれていないが、彼女によって平凡な幸せをぶち壊された人間は数多くいたはずである。わしはどうもそっちの方に目がいってしまう。仮に彼女の行動によって「より良いとされる未来」が訪れたとしても、選択の結果なんて比較できないのだ。パラレルワールドを覗く事が出来ない限りね。それに、誰にとっての良い世界かでも話が分かれるし(ヒトラーはドイツ人失業者を救った)。

わしはこの作品が、問いかけであると願うなあ。それにしちゃあラストめでたしめでたし感があったけどなあ。
わしはてっきり、エリンが死ぬもんだと思ってた。ていうか、そういう流れだったもの。何が正しくて、間違ってるか、命の選択という大罪を犯すこととは…等々、物語上、エリンに責任(けじめ)を取らせるんだろうなあと思って観てました。だから子供つくって幸せに過ごしてるという描写はちょっと冷めた。

それでも今まで観たTVアニメで一番良いと思う作品じゃないかな。ホント、脚本が素晴らしくて勉強になった。イアルとキリクのラストの切りあいのシーンはまじカッコ良かった(下に貼っておいた)。アニメでこんなにカッコイイと思ったアクションシーンはないです。あの踊りのカットバック、そしてBGMが見事にシンクロしてた。涎垂らしてました。っていうかあの回、セリフとかも異常にクオリティ高いんですよね。いや~、エリンにはキリクと逃げて欲しかった。一番はトムラ先輩だけど…。



あ、それと、ソヨン萌えですからね、わしは。ソヨンはまじ萌えです。
観てない人は是非、観てくださいな!めっちゃオススメですよ。


獣の奏者エリン  amazonです。
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札幌在住。おとこ。
ボケ防止でブログ開始。
ボケ担当。
学校で映画を勉強。
でもブログは好き勝手書くよ。
映画について質問あればコメントくださいな。

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